いつたいどれくらいの時間を走り続けているのだろうか。バイクのエンジン音に混ざり風の音が「ヒューヒュー」とヘルメット越しに聞こえてくる。目の前の道は外灯ひとつない真暗な山道。もしバイクのヘットライトが消える事でも起きれば、右も左も見えない闇の中に取り残されてしまう?燃料は大丈夫だろうか?・・・不安と言うよりも恐怖心が沸いてくる。
スピードを落として足るバイクのへットライトの先に黒い人影の様なものが浮かび上がる・・・・
こんな暗い道を、明かりを持たずして人が歩いている筈などない。
「幽霊なのか・・・・?」そんな事が頭をよぎるが、バイクはその距離をどんどん狭めていく。
はっきりと見えてきたのは、男性である。髪の毛が腰まであり、両方の手に荷物を持っている。東京でいえば「浮浪者かホームレス」である。足もあり、しっかり歩いて近ずいて来る・・・・もう目と鼻の先の距離だ
続く・・・・・
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