それは日曜日の出来事でした。
私はいつものように昼過ぎまで寝ていると、そこへ野球の練習を終えて帰って来た嫁と息子・・・・
パジャマ姿でウロウロしている私に向けて嫁の一言・・・
「たまには早起きして子供と一緒にグラウンドに行って見たら」
いつかは言われるであろう一言が飛んできました。
「よそのお父さんたちは、皆、グローブを持って手伝いに来ているんだよ」
追い打ちをかけるような言葉が飛んでくる。
子供が野球を始めた時点でこの構図は十分に想像できていました。しかしながら日曜日の朝から早起きをして汗をかくなどとても耐えがたい気分です・・・出来れば避けて通りたいと思っていました。
そして翌週の日曜日が近くなって来た頃・・・またまた嫁から一言。
「今度の日曜日は途中からでもいいから顔出ししてね・・・」
「え・・」
「グローブあるでしょ」
「グローブ? まあ、あるにはあるけど」
「じゃあ、よろしく」
グラウンドに顔を出す事の問いには返事をせず、グローブのある無しには答えてみたものの、これは、暗黙の了解になってしまった様だ。
そして日曜日の朝、私はいつもより少し早めに起きて、子供達が出かけた一時間後にグラウンドへ向かうことになる。
グローブは袋の中に入れて、普段着のままで出かけた。
最初からやる気満々のお父さんと言うよりも、子供の姿を遠巻きにして見学する親の体で来た事をアピールするためであった。
グラウンドに足を踏み入れると、そこには元気な子後も達の声と指導者の大声が飛んでいる。そして知らないお父さんお母さんの姿が沢山ある。
なんともアウェー感がある空気を感じながら、我が子と嫁の姿を捜していると、ユニホームを着た見覚えのある近所の方が近づいてくる。
続く・・・・
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