いざグラウンドに足を踏み入れると、そこは知らない方ばかり・・・
校門から入る私に視線が集まるのを感じる・・・
なんともアウェーな雰囲気を感じていると、見覚えのあるご近所の方がユニホーム姿でこちらにやってくる。
ご近所のFさんだ。何度か話をした事がある。
「ようこそ、どうぞどうぞ、そんな遠くではなく中に入りましょう・・・監督にご紹介しますよ」
私は言われるままFさんについて行き、監督にご挨拶をする事になりました。
その様子を眺めている嫁と息子の視線を感じオロオロしていると、
「お父さんもぜひ一緒にやりませんか、グローブもありますよ」
「え、いやいや」と言うのが精一杯・・・自分のグローブの入った袋を持つ手に力が入る。
それを見逃さない監督の一言
「あれ、マイグローブお持ちですか」
「え、まあ、嫁が持って行け・・・と言ってたもんで・・・」
あくまで、自分の意志はそこにない事をアピールするやな奴です・・・・
実に、この期に及んで強情際の悪い男でる。
そしてグローブに手を通し、いざグラウンドに踏み入ると、遠い昔の記憶が蘇ってきます。
あれから30年・・・野球を続けた三人の息子達も今は社会人となりグラウンドから姿を消しましたが、私といえば、少年野球の指導者として残り続け団の副代表までやらして頂いています。
この30年間の中でも色々大変な事もありましたが、少年野球の魅力に魅せられて人生の半分近くを少年達と過ごして来ました。
今でも、学校の校門近くで遠巻きに見ている親御さんを見かけると、近づいて声を掛けさせて頂いています・・・・
「どうぞどうぞ、そんな遠くではなく中に入って下さい・・・・・」
終わり・・・
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