私の結婚式での新郎側友人のスピーチは、高校時代からの友人でジャイアンツフアンのO君に頼むことにしました。
司会者の女性に(彼女も大学時代の友人です)紹介されたO君はマイクの前に進みました。見るからに緊張しているのが分かります。
マイクの前に立ったO君は一度マイクに手をそえて、マイクの位置を確認すると、ゆっくりと話し出します。
『新郎とは高校時代の友人であり予備校も同じで、当時JRの水道橋にあった学校(予備校)に通っていました。
水道橋と言えば後楽園球場があり、読売巨人軍のホーム球場が目と鼻の先・・・
根からの巨人ファンである私と新郎にとっては最高の環境です・・・・こんな環境にあっては受験勉強などに集中できるはずもありません。』
おいおい大丈夫か・・・何を話すのか心配になる私をよそに淡々と話を続けるO君・・
『そんな中で、大事件が起こりました。
我が読売巨人軍の長嶋茂雄が引退表明をしたのです。』
おいおい君はいつからジャイアンツの監督になったんだ、とツッコミを入れたくなる声を抑えます。
『季節は秋、受験勉強も佳境です・・・
しかし私達にとっては天地が逆さまになるような大事件です。受験勉強など手に付くはずもありません』
それは君だけでしょ・・・と心の中でツッコミを入れる。
『その日の夕方、僕と新郎のMとその仲間4人は予備校の自習室にいました。
かれこれ相談をする事一時間。まずは長嶋の引退試合に全員で行く事、次にレフトスタンドの最前列に席をとる事。そのために前日から場所取りをする事。(当時は外野席のレフトスタンドは当日券になっていました)
長嶋は必ず試合後にファンに挨拶をしにレフトスタンドの前まで足を運んで来る、そこで声を掛けて長嶋を振り向かす事。
そのために明日、この自習室で横断幕を作る・・・・以上、長嶋茂雄の引退試合に向けた我々のミッションである。
これは新郎のMITSUYAの発案です』
会場にはクスクスと控えめな笑い声が聞こえている・・・ヤバイヤバイ、新婦のご両親もいるんだぞー
恥ずかしいー。
最初の緊張は何処へやら、多少、会場がウケている事に自信を持ったのか、喋りが流暢になって来ています。
これ、まずいだろー、どう言うオチがあるのか不安になる私を尻目に話は続きます。
次回に続く・・・・・・・・・・
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