僕の父親は大変な愛煙家でした。
朝起きると寝床で一本煙草を点けます・・・・当時は何処でも煙草を吸えた時代でした・・・
歩き煙草はもちろんの事、朝のラッシュの駅のホームでも皆、煙草を吸っていました。飲食店はもちろんの事,
テーブルには必ず灰皿が備えつけられていました。また映画館でも座席で煙草を吸いながら映画を見る事が出来ました。
今ではとても考えられない時代でした。
話は戻りますが、父が朝起きて寝床で煙草に火をつけると、カーテンの隙間から射す朝の陽が煙草の煙で浮かび上がります。
子供の頃はそれを見るのが大好きで、幾つもの光の帯に手を伸ばして遊んでいました。
子供の私にとっては煙草の煙は魔法の煙でした。
幻想的な光景に見えていたのでしょう・・・
父親は既に他界していますが、今でも私は煙草の煙の中に父親の姿を思いだします。
煙草の煙は魔法の煙・・・
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